「会社を辞めないという選択」
この本は、奥田浩美さんの最新刊。
ちょうど転職を考えている自分にとっては気になるタイトル。
そして、3回も起業を経験されている奥田さんがなぜこのタイトル?と発売前から内容が知りたくてそわそわ。
読了直後の感想としては、「働く人」は雇用形態や職種やポジションに関わらず一度読むべき本なのではないかと。「働く」とういことをじっくりと再考し、その上でこれからの方向性を考えることに役立つ。そんな一冊。ということで主人にもオススメしてみました。
自分としては現在の職場で十分に経験を積んだのでキャリアチェンジのタイミングとしては悪くないと思っていました。果たしてそうなのか?もう一度考えるキッカケとなりました。
また、最近感じていた一人の力でできることの限界についても十分なヒントをいただけました。
以下、特に心に残ったところについて。
会社を辞めるのは自分は会社に与えるものがなくなったとき
「会社から得るものがなくなったときが辞め時」そんな風に言われたことがあったし、自分でもそう考えていました。
組織からも人からも学べることを学ぶ。
なので、会社を辞めるのは「自分は会社に与えるものがなくなったとき」という言葉にはガツンとやられました。
恥ずかしながら、これまでそういう発想がなかったのです。
どれだけ自分のことしか考えていなかったのだろう。。
会社が取り組んでいるのは究極のチーム戦
専門技術職として一人で完結する仕事が多い今の職場。
みんなそれぞれに「個」に重きを置いているので、円滑なコミュニケーションができているとは言い難いです。
そんな中で、これまでは自分の技術力や知識を高めることに重点を置いてきました。もちろん、それはそれで大事なこと。
そこで留まっても仕事としては成り立ちます。
ですが、自分以外のものを変えるには、自分だけの力じゃどうにもならないということを最近は肌で感じていたのも事実。
特に、人の入れ替わりの少ない現職場のようなところでは、今いる人材でどうにかしなければならない。ならば、お互いのいいところを活かしながら、足りないところを補完し合う。共創していくのがマスト。
「言語化」する
いいこと、嫌なこと、やりたいこと、不満に感じていること。
それぞれいろいろあるつもりですが、急に人に聞かれても漠然としていて上手く答えられなかったりします。
それらを普段からちゃんと言語化し、分解・分析して理由まで把握する。
そして他人に語る。対話をする。
同様に、自分の会社のビジョン、その中での自分の仕事の位置付け、意義。
それらも言語化してしっかり把握することでそこに社会的意義を見つけられたら、会社にいながらにしても社会に影響を与えることにつながっていく、と。
価値観の軸を3つ持つ
現職場では出世のコースというものが見えてしまっていて、そこに乗るか乗らないか、乗れるか乗れないか、という選択肢しか現状ありません。
それもキャリアチェンジを考えた一つの理由。
この、「会社の中でどこまで高く昇れるか」というのも自分のポジションと達成度を測る一つの軸。
他に、奥田さんは「”他流試合”で自分の力を見極める軸」「自分や家族が基準となる幸せと言う軸」の2つの軸を挙げられていて、どの軸を採用して昇っていくのかを決めるのは自分自身であるとおっしゃっています。
本の中には42の質問がでてきます。
これが、良い意味で痛いところをつかれるような質問で即答できない。。。
答えを考えながらもう少し読み込んだ上で今後のキャリアについてもう一度考えてみようと思いました。
会社を辞めないも辞めるも、それが「能動的選択」であることが大事なのですから。